auカブコム証券とは?特徴やメリット・デメリットを解説します

2,000万円問題やコロナショックをきっかけに、投資や資産運用を始めた方は多いのではないでしょうか。
特にネット証券は人気が高く、各社の口座開設数は年々増加傾向にあり、「auカブコム証券」もそのうちの1社です。
この記事では、auカブコム証券の特徴やメリット・デメリットについて紹介します。
auカブコム証券とは?
auカブコム証券とは、auカブコム証券株式会社が運営するインターネット専業の証券会社です。2019年12月に「カブドットコム証券」から「auカブコム証券」に社名変更しています。
口座数は2021年4月時点で128万口座となります。
auカブコム証券の取扱商品には、国内株式、投資信託、ETF、債券、FX、先物・オプションなどがあります。また、一般NISAやつみたてNISA、iDeCoにも対応しています。
その他にauカブコム証券には、以下の特徴があります。
- 取引手数料の安さ
- プチ株
- ポイント投資
- auマネーコネクト
取引手数料
auカブコム証券は、分かりやすい手数料体系が特徴です。
他のネット証券では、複数の取引プランがある会社が多いのですが、auカブコム証券の取引プランは1つです。
現物株式
現物株式の取引手数料は、約定代金に応じて1注文あたり以下のようになります。
- 10万円以下:99円
- 20万円以下:198円
- 50万円以下:275円
- 50万円超:約定金額×0.099%+99円
約定金額が50万超の場合、取引手数料の上限は4,059円となります。
また、auカブコム証券では、以下のような取引手数料が安くなるプランがあります。
- シニア割
- NISA割
- auで株式割
- 株主推進割引
- au割Plus
シニア割
シニア割とは、満50歳以上の人向けの割引プランです。
50歳以上60歳未満が2%、60歳以上が4%の割引になり、割引対象は現物株式のみです。
NISA割
NISA割とは、auカブコム証券でNISA口座を開設した方が対象となる割引プランです。
割引率は最大5%で、NISA口座継続年数により割引率が変化します。


auで株式割
auで株式割とは、auユーザー向けの割引プランです。
auカブコム証券のサイトにてau IDを登録することにより、手数料が1%割引となります。割引対象はプチ株、積立除く現物株式となります。
株主推進割引
株主推進割引とは、対象銘柄をauカブコム証券で買付する際の手数料が割引になるプランです。
株主推進割引銘柄と割引率は、以下となります。割引対象は現物株式のみです。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):10%
- KDDI(9433):10%
- 中京銀行(8530):10%
- ジャックス(8584):10%
- 池田泉州HD(8714):10%
au割Plus
au割Plusとは、KDDI(9433)株式の保有株数・保有期間に応じて取引手数料が0.5%~最大15%まで割引となるプランです。
auカブコム証券口座でKDDI(9433)株式を保有していることが割引条件となり、割引対象は現物株式のみです。
信用取引
信用取引の取引手数料は、完全無料で0円となります。
信用取引をよく利用する方には、auカブコム証券はおすすめと言えます。
投資信託
auカブコム証券の投資信託は、買付手数料が全て無料の「ノーロード投信」です。
投資信託では、信託報酬や信託財産留保額等の手数料が別途かかりますが、少額投資からスタートできる点や株式や債券など複数の資産・銘柄に分散投資できる点など、初心者の方でもはじめやすい商品です。
プチ株


通常、国内の現物株式は100株単位や1,000株単位でしか買付できませんが、「プチ株」を利用すれば、1株から少額投資が可能です。
プチ株の取引手数料は、約定代金の0.5%、最低手数料は52円となります。
さらに、プチ株を毎月指定日に、指定金額で積立する「プレミアム積立(プチ株)」があります。
プレミアム積立(プチ株)は、取引手数料が無料で、毎月500円以上1円単位で積立金額を指定できます。
国内株式を少額投資からスタートしたい方や毎月コツコツ積立したいからには、おすすめのサービスです。
ポイント投資


ポイントで購入した場合でも現金で購入した投資信託と同じ扱いになるので、売却して現金化することも可能です。Pontaポイントは、1ポイントから1円単位で利用できます。
ポイント投資は、「ポイントのみでの購入」と「ポイントと現金を組み合わせて購入」のどちらも可能です。
auマネーコネクト
auマネーコネクトとは、auじぶん銀行とauカブコム証券の2つの口座を連携するサービスです。
auマネーコネクトでauじぶん銀行と連携すると、以下のサービスが利用できます。
- 24時間リアルタイム入金
- 不足金自動振替サービス
- オートスイープ
- 優遇プログラム
auマネーコネクトの利用には、auじぶん銀行の口座開設とauマネーコネクトの設定が必要となります。
auじぶん銀行の特徴や口座開設方法、auマネーコネクトの設定方法については、以下の記事で紹介しています。
・auじぶん銀行とは?特徴やメリットについて解説します
・アプリで簡単に口座開設!auじぶん銀行の口座開設方法
・auじぶん銀行とauカブコム証券の口座連携!auマネーコネクトとは?
24時間リアルタイム入金
24時間リアルタイム入金とは、24時間リアルタイムにauじぶん銀行からauカブコム証券への入金できるサービスです。
手数料も無料で、金額とauカブコム証券のパスワード入力だけで簡単に資金移動ができます。
不足金自動振替サービス
不足金自動振替サービスとは、auカブコム証券の取引で不足金が発生した場合、auじぶん銀行から不足分を自動振替するサービスです。
このサービスを利用すれば、auじぶん銀行からauカブコム証券へ資金移動せずに、株式や投資信託を購入することができます。
オートスイープ
オートスイープとは、取引に利用していない証券口座の預かり金を、auじぶん銀行の円普通預金口座に自動出金するサービスです。
出金手数料は無料で、auじぶん銀行に移動した資金は優遇金利プログラムの対象となります。
優遇プログラム
auマネーコネクトには、auじぶん銀行の円普通預金金利が年0.10%(税引後 年0.07%)、通常の100倍となる優遇プログラムがあります。
auじぶん銀行を利用している方は、auマネーコネクトを利用すると普通預金金利が通常の100倍になるのでおすすめです。
メリット・デメリット
auカブコム証券と他のネット証券と比較した場合のメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
まず、auカブコム証券には、以下のようなメリットがあります。
- 信用取引の手数料が無料
- プチ株サービス
- ポイント投資
- auマネーコネクト
信用取引の手数料が無料
まず、1つ目のメリットは、「信用取引の手数料が無料」です。
1日の約定代金の一定額までは取引手数料が無料のネット証券はいくつかありますが、完全無料のネット証券は、auカブコム証券とSBIネオトレード証券くらいです。
プチ株サービス
2つ目のメリットは、「プチ株サービス」です。
国内の現物株式は、通常、100株を1単元とした取引単位で売買する必要があり、ある程度の投資資金が必要となります。しかし、プチ株サービスでは、1株から購入できるので、少額投資からスタートが可能です。
ポイント投資
3つ目のメリットは、「ポイント投資」です。
Pontaポイントは、au PAYなどauが提供するサービスとの相性も良く、普段の買い物などで貯めやすいポイントサービスです。
普段の生活で貯まったPontaポイントは、最低1ポイントから手軽に投資ができるので、投資初心者にもおすすめです。
auマネーコネクト
4つ目のメリットは、「auマネーコネクト」です。
auマネーコネクトを利用すれば、auじぶん銀行とauカブコム証券間の資金移動が自動化できます。さらに、auじぶん銀行の普通預金金利も0.10%になるので、おすすめのサービスです。
他社の同様サービスとしては、楽天銀行と楽天証券の「マネーブリッジ」があります。
楽天銀行と楽天証券もおすすめのサービスで、以下の記事で紹介しています。
・おすすめのネット銀行!楽天銀行の特徴について解説します
・おすすめのネット証券!楽天証券の特徴について解説します
デメリット
一方、auカブコム証券には、以下のようなデメリットがあります。
- 現物取引の手数料が割高
- 外国株式がない
現物取引の手数料が割高
1つ目のデメリットは、「現物取引の手数料が割高」な点です。
約定代金が100万以下の場合は、他のネット証券とさほど差はないですが、約定代金が100万を超えてくると手数料が割高となります。
外国株式がない
2つ目のデメリットは、「外国株式がない」点です。
最近では、外国株式の人気が高いですが、auカブコム証券では外国株の取り扱いがありません。そのため、外国株式に投資をしたい方には、auカブコム証券は不向きと言えます。
外国株式の投資をしたい方は、SBI証券やマネックス証券がおすすめで、以下の記事で紹介しています。
・人気No1のネット証券!SBI証券の特徴について解説します
・米国株式におすすめなネット証券!マネックス証券の特徴とは?
まとめ
この記事では、auカブコム証券の特徴やメリット・デメリットについて紹介してきました。
auカブコム証券は、プチ株サービスやポイント投資など少額からの投資ができるので、投資初心者にもおすすめの証券会社と言えます。
一方で、外国株式の取り扱いはなく、外国株式に投資したい方には、不向きな証券会社と言えます。